“超”高性能でくつろぎ遊べる家
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【第三者機関による気密測定検査を実施しました】「“超”高性能で老若男女でくつろぎ遊べる、木造三階建ての家」ができるまで④
こんにちは。
弊社では店舗での営業を休止中ですが、建築中の家のご案内をさせて頂きます。
今回は建築中の「“超”高性能で老若男女でくつろぎ遊べる、木造三階建ての家」の気密測定検査の様子と結果をご紹介いたします。
ちなみに、コロナウイルスは空気感染するようですが、果たして室内にいれば安全かというと、実際はそうではありません。
室内の空気もしっかり管理できなければ、外気を勝手に取り込んでいます。
また、適切な断熱と空気の排出をしなければ、ご家族にもし万が一感染者がいた場合は室内はその場で三密の場所となり得ます。
この「“超”高性能で老若男女でくつろぎ遊べる、木造三階建ての家」はそういった室内の空気環境や気密もしっかり計算された家にしています。
第一種熱交換式ダクトレス換気システムと関係する、高気密住宅の組み合わせ
気密性能検査に関しては、対になるといってもいい換気システムとの関係を確認する必要があります。
この家では日本スティーベル社の第一種熱交換式ダクトレス換気システムを取り入れています。
このシステムは2台で1組の室内全自動給排気システムで、給気・排気とも機械換気で強制的に行う換気方法で、
機械換気の中で最も確実な給気・排気が可能です。
また、給排気の際のフィルタリング性能が極めて高く、花粉やエアロゾル、PM2.5などの室内への侵入を防ぎます。
さらに、給排気システムとは別に、自動での熱交換もしており、例えば室内気温が高い場合は外気を
フィルタリングして取り込み、さらに70秒おきに給排気口が切り替わります。
1台が給気の際、もう1台が排気の役割を果たし、約70秒ごとに役割が交代します。
日本スティーベル株式会社ホームページより引用
このようなハイスペックな熱交換式ダクトレス第一種換気システムを取り入れているからこそ、住宅の気密性能がより重要になっており、今回その気密性能を第三者機関に数値検査していただく運びとなりました。
気密性能こそが住宅の見えない性能であり、C値はごまかしのきかない数値
率直に申し上げて、世の中に高気密高断熱をうたっているハウスメーカーや工務店は数多あります。
しかし、その実態は気密測定検査をしていない場合がほとんどであり、実際はどの程度の数値なのかまで確認できる事はほぼありません。高気密住宅を謳っておきながら、実態はこのような状況があります。
こういった状況ですが、今回はお施主さまのご希望もあり気密測定検査を実施いたしました。
実施を依頼したのは日本住環境株式会社さんです。
気密測定について説明される日本住環境株式会社の上田さん
気密測定をするにあたって数値的に重視すべきポイントが「C値」です。
【C値とは】
「隙間相当面積」のことを指し、家にどの程度の隙間があるかを数値化したものです。
C値は、家全体の隙間の合計面積を建物の延床面積で割って算出されます。
つまり、C値が低ければ低いほど家の隙間の量が少なく、気密性の高い家であるということができるのです。
また、C値の単位は、平方センチメートル/平方メートルで表されます。
たとえば、建物の延床面積が100平方メートルである時に、C値が2.0平方センチメートル/平方メートルであった場合は、200平方センチメートルが家全体の隙間の総量であるということがわかります。
【C値の基準値】
以前は住宅の性能を示す指標として、次世代省エネルギー基準で地域ごとにC値の基準値が定められていました。
1999年時点で基準とされていたC値は、北海道と東北の一部地域で2.0、その他の地域では5.0とされており、この値よりもC値が小さければ高気密の家であると言えたのです。
しかし、2009年の改正省エネ法により気密性についてのC値の項目が削除されたため、現在は基準値が設定されていません。
ちなみに海外でのC値の基準に目を向けてみると、カナダでは0.9、スウェーデンでは0.6~0.7以下とされており、両国ともかつて日本で定められていた基準よりも厳しい値となっていることが見て取れます。
なお、ハウスメーカーでのC値はこちらを参照ください。
ハピすむ より引用
多くのハウスメーカーではC値は非公表のようです。
多くのハウスメーカーで高気密高断熱住宅と謳ってはいますが、実際はC値に関してどの程度にするという数値は無担保という事でしょう。
最大で5、最小で0.59というのがあります。
「“超”高性能で老若男女でくつろぎ遊べる、木造三階建ての家」の気密測定の様子と結果
さて、前置きが長くなってしまいましたが気密測定を行うにあたって必要な情報がお分かりいただけたものと思います。
いよいよ実際の測定の準備と結果です。まず気密測定装置を設置しました。
今回の測定に使用された気密測定装置
大きなダクトのような装置で家内部の空気をすべて外に排気して、排気し切った状態で左側の機器で家全体のC値を測定します。
そして、測定開始。
測定自体は数十分かかり、その結果がすぐに紙で出されてきます。
測定結果が出てきたとき、日本住環境株式会社上田さんの表情が変わるのがわかりました。そして、開口一番「素晴らしすぎます」とおっしゃいました。
C値が「0.3」です。
この後2回測定した結果、平均で「0.35」でした。
上田さん曰く、完全に密閉する北海道などでの外断熱住宅とほぼ同等、ハウスメーカーで最も高気密な部類の一条工務店さんの上記C値を大幅に上回り、多くの住宅で平均的なC値の1~0.8から良い方に大きく乖離した数値で、関東圏の通常の内断熱の家ではほとんど見たことがない数値とおっしゃっていました。
さらに、実は実際にこの家に住まうときは玄関の引き戸を調節して測定時より密閉して使います。
その時を再現する意味で玄関に目張りをした参考値(実際に住む際により近い数値)を算出しました。
C値が「0.2」です。
そして、先ほどご説明した通り、実際に住まう場合の状態に近いのがこのC値「0.2」の方です。
今回は玄関ドアに気密には不利な引き戸を採用しており、新築時に玄関ドアを密閉状態に調節しても経年の使用によって徐々にわずかな隙間が生じるかもしれませんが、大工さんの気密の仕事がわかる状態での数値結果がこの「0.2」になります。
この結果は担当工務店のE.M.LUMBERさんとしても随分気にしていましたので、非常に良い結果ということで安心していました。
まさに現場の「施工力」と「大工力」が顕著に出た結果であり、その成果です。
このように高気密高断熱にすることで、ヒートショックと言われる浴室内での気温差による突然死や
健康被害への抑止効果も見込まれ、もちろん低い光熱費で冬暖かく、夏涼しい家を実現していきます。
さて、気密性能測定検査の素晴らしい結果を経て、この家はいよいよ内装、住宅設備設置に向かいます。
今後も引き続き、「“超”高性能で老若男女でくつろぎ遊べる、木造三階建ての家」をブログでご紹介できればと思います。
算定していただいた日本住環境株式会社のみなさん、誠にありがとうございました!
一緒に算定していただいた日本住環境株式会社の芥川さん
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