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【質問にお答えします】家(建物)の中古物件の資産価値や時価の評価法について
以前にこのブログでご紹介させて頂いた持ち家とマンションの資産価値について
という記事をご覧いただいた方からいくつか質問を頂きました。
その中で、中古の建物は資産価値が20年でなのゼロではないか?という質問や
戸建はそもそもどうやって資産価値を計るのかといった質問がありましたので今日はその点にフォーカスしてお答えします。
それでは、まずはみなさまも耳にすることもありそうな戸建は20年で価格が0円になるのか、という点からご説明致します。
【建物の資産価値は20年で0円に、はホント!?】
この話の元になっているのは日本の「税法」上で、支払うべき税金を算出する際に個人であれば「収入」から「経費」を差し引いて
支払うべき税金の元になる「所得金額」を算出し、さらにそこから一定額を「控除」し、残った「所得金額」に税率をかけて税金額を出すという話です。
アパートやマンションの一室などを賃貸に出して不動産収入がある方はモチロンその収入を申告しないといけませんね。
その際に、その収入額から経費として建物の「減価償却費(古くなった分の金額)」を差し引けるのです。
毎年一定額の償却費を経費として計上できる、ということです。
そして減価償却費という名目で経費として計上できる期間が法律で「22年」と定められているのです。
なお、マンションは47年です。
つまり、不動産収入がある方の税負担を軽減させるための建物の減価償却の期間が22年であって、
実は実際の中古建物の販売価格は22年で一律でゼロになるわけではありません。
では、建物の中古販売価格の算出方法を見てみましょう。
ここは、不動産仲介大手の東急リバブルさんのHP上での説明が簡潔で分かりやすいので引用します。
建物の価格の算出方法
以上、東急リバブルホームページhttp://www.livable.co.jp/ より引用
つまり、これによると新築時の価格から売りたい時点までの年数をかけ、それから耐用年数(25年程度)をわって出した金額を
新築金額から差し引いた金額がおおよその建物価格の尺度となっています。
22年経過してもこの計算で出した金額だけでも資産価値はあります。
そして、持ち家とマンションの資産価値についてでも取り上げたように、昨今の中古住宅の市場価値を見直す動きがあります。
その点についてもリバブルさんの説明が簡潔です。
以上、東急リバブルホームページhttp://www.livable.co.jp/ より引用
つまり、上記のような従来の古典的な中古住宅の計算方法にプラスして
現存する中古住宅の質や状態によって上乗せして資産価値を認める動きが既に始まっているということです。
この点は非常に重要な点だと思います。
【建物の資産価値が認められる時代の中古物件のえらび方】
しかし、ご注意頂きたいのは30年程度経った建売住宅というのはよほどメンテナンスしていないと
躯体という建物内部の強度を作っている中心をなす部分が大きく毀損していたり、見た目からも劣化が見て取れる場合が非常に多いということです。
そして建売はなぜ劣化が早い場合が多いかといいますと、建売住宅は土地と建物一体で売るため下がる余地の無い土地価格はそのまま、
建物の建築費用をなるべく下げて原価を抑えて、販売価格は高めにし、利幅を大きく取る手法で建物を建てている場合が多いからです。
ですので、中古物件でも建築時の建物価格が分かり、なおかつ躯体や仕様などがよい場合が多い注文住宅を中心に見ていくことをおすすめします。
また、老朽化の問題は、部屋内部をリノベーションできれいにしても共用部分で目に見えない部分である配管が老朽化して
水道から赤サビが出た、あるいはそもそも建物にヒビが入っているといったような事例が多くある、築年数が経って管理状態のよくないマンションでも同様です。
そういった建物は昔から「安普請」と言って安かろう・悪かろうの家として敬遠されてきました。
そのような住宅は、中古市場に出ても30年も経っていれば耐震性能や断熱性能などの面で実際に住めるような状態では無い場合が多いと思います。
また、中古住宅の資産価値を計るにはホームインスペクターといって住宅診断を専門に扱う業者さんがいますので、
気になる中古物件が見つかった場合はホームインスペクターさんに住宅診断を依頼するのが良いと思います。
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